正直、タイミングが悪い
フランスのリーグ・アンでグルノーブルが最下位に沈んでいる時に本書が出版されたという時点で非常にタイミングが悪い印象だ。

本を出版するというのはすぐに出来ることではないので悪いタイミングと重なってしまったのだろうが、結果的に反面教師の視点でこの本を読めてしまう点は著者にとっても出版社にとっても不幸な事ではないかと思う。


タイトルの「世界が認めた」という表現についても微妙だ。サッカーの世界は結果が全てだ。昨シーズン30得点して「天才」「宝」と言われたエースでも、翌年不振でノーゴールが続けば罵声の嵐になるような世界である。美術品や映画作品のように一旦高まった国際的な評価がなかなか落ちないようなものなら「世界が認めた」と表現してもいいかも知れないが、評価がコロコロ変わるサッカーの世界では似合わないのではないか。


フランスという異国でGMとして頑張る著者には頑張って欲しい気持ちはあるが、この本の出版時期、その意義、タイトルについてはかなり疑問が残るのが正直な感想だ。



もう少し…
ジェフ市原にオシム監督を連れてきたウバさんこと

祖母井さんの本。なんというかもっとメリハリの

効いた内容を期待しただけに少し残念。でも、豊か

な自然に囲まれたグルノーブルに一度行ってみたい

と感じたのも事実です。