訳がいまひとつ
原著を先に読みました。子ども向けの文学にしては殺人、暴力、人種差別などの描写が多く、翻訳における主役たちの言い回し（やや赤ちゃん言葉）とのギャップに最後までついていけませんでした。翻訳者に文句はありませんが、白石朗さんあたりに翻訳してもらったほうが雰囲気が出たかもしれません。

アメリカの寓話って
アメリカという国が寓話を獲得するとすれば，このような営みの上に築かれていくのだろうか？

なかなか物語は面白く，一晩で読み切ってしまった。心配のあまり。

でも，不思議な（まさかカフカとは言わないが）出来事には後からきちんとした理由が説明されるし，

結局（アメリカ人の，とはくくらないけど）幸福って経済的成功なのか？とも思えてくると，なんだかおかしい。

しかし，私たちが昔きかされた話だってそうだったといえばそうだよね。大判小判がざっくざく！ってね。

わりと奥深く、いろんな繋がりが見えて、面白かった。
はじめは何がなんだかよく分からず、繰りかえしながら読んでみた。中盤から段々といろんな繋がりが見えたし、人との関わり方も変化しながら展開していくので読み応えがあった。読み手にとってはいろんな想像が膨らんで、人物像も違ってくるかもしれない。

自分なりに解釈すると、会社で働く人達とダブって見えてくる。少し励まされた気がした。